教えすぎない、けど教える

・教えすぎとの境界線

教えすぎるコーチは

答えを与えようとしている

コーチの仕事として大事なことは

そこではない

その問題を「考えるきっかけ」を与える

問題を整理して

仕分けして

順番をつける

答えを見つけやすい状態にしてあげる

「一番問題のあるはここじゃないかな」と

「次はこうじゃないかな」と

提案する

それを実際の「解決」に結びつけるのは

子供自身

答えまで導いてあげる

それがコーチングの正しいスタンス

「今のコーチと合わない」

という相談があり

話を聞いてみると

そのコーチは自分の意見の「押し付け」が過ぎる

大切なことは「提案」であるのに

自分の出した解答を「押し付け」ている

子供が納得するまで説明できていれば

子供なりの「解答」を見つけるかもしれないが

それがなくて

ただ一方的に「押し付ける」ことは

子供にとってはとても窮屈になる

大切なことは気持ちに寄り添うこと

特に女の子は共感を求めることが多いので

とても大事

苦しんでいるのであれば

「一緒に苦しんでいる」と伝えることで

アドバイスなんてその次であって

しないほうが良い場合なんてたくさんある

じゃあなぜ説明できないのか?

それは「知識」が不足しているから

なぜ「押し付ける」のか

自分の意見が正しいと

無理やり示したいから

なんで寄り添えないのか

弱い自分を見せるような気持ちなるから

どれもコーチの本質とは真逆のこと

そういうコーチはたくさんいるが

「自信」がない証拠

だったらそれを埋める努力をすること

その時主体は子供にあることを明確に意識すべき

そういうコーチに巡り合ってしまった人は

早々に離れるべき

なぜならそういう傾向の強い人は

自分の考えを変えることのできない人だから

成長できない

コーチというのは説明責任がある

今やっている練習トレーニングが

どんな効果があって

それをすることで何がどう改善され

どのように成長していくことができるのか

ちゃんと説明し

理解してもらい

納得して取り組んでもらう

そうやって成果が高まる

その説得力が足りない

そう思うことは多い

「〜だと思う」

「〜じゃないか」など

言い切っていないどっち付かずの意見では

相手には響かない

こうして断言するからには

それがうまく行かなかった時は責任を取る

というリスクはある

でもコーチングに限らず

仕事を進めていく上で

リスクを取ることなしに大きな成功はない

多くのコーチはこれを回避する

傾向が強い

それが強いと断言を避け

非難されないようにするために

自分の意見を一方的に押し付けようとする

それは非難を恐れている行動

なのでリスクをとってもちゃんと説明すること

そしてそのリスクがより小さくなるように

知識を深めて

自分の意見をまとめていく

何事もこれで完璧はないが

できる限り効果的な指導になるように

日頃から情報を集め

説明して納得してもらう

そういう説得力はコーチには必要

・伝え方は人それぞれ

コーチはわかりやすく説明することが大事

わかりやすい内容がすべて良いのかということ

そうではない

例えば身体感覚を高めるためのトレーニングは

より効率的に身体の能力を高めるために

必要なことだが

目に見えるものではない

数字として明確に示せるものではないので

説明は大変難しい

なのでひとつの説明の仕方だけで

事足りることはない

人によって身体の感覚が違うから

だからある人はこういう説明で

ある人には違う説明で

なんてことはよくある

よく観察して

その人の感覚に合わせるように導いていく

簡単に説明すれば

誰でも簡単に成果を上げられる

そういうものであれば

誰でもそれさえすればいい

ということになるが

そんなことはない

そういう難しいことに

実はいちばん重要なポイントが

あることのほうが多い

それを説明できるように言葉を選び

面倒を嫌がらないように

丁寧に説明し

指導していくように心がけています

・自分でおいこめるように

「練習は嘘をつかない」とか

「辛い練習こそが強くなるための唯一の方だ」

なんて言葉を聞くことはあるが

確かにその通りだなあとは思う

気になっているのは

適正な練習量

ケガはつきものとは言っても

ケガをするということはオーバートレーニングの

可能性も大きい

それはできる限り抑えておくほうが良い

それにコーチというのは

最小限の練習で

最大に効率良く上達する方法を

考えるもの

どこまで追い込むのかは選手の問題であって

周りがいくらやいのやいの言っても

本人にその気がなければがんばれ!

と声をかけてもあまり意味がない

追い込まなくても

手っ取り早くうまくなる方法ないのか考える

過去の練習やトレーニングの方法が

科学的な検証によって否定され

より効率的に上達する方法が開発されてきている

それは追い込まないという思考が根本にあるから

方法を徹底的に研究し

その論理を丁寧に説明し

選手が納得して自分を追い込むことが

できるように意識を高めていく

それが正しいコーチングである

・選手が迷った時には導いていく

教えすぎないことが大事ですが

何も教えなければ良いのかというと

そうではなく

何も教えないことは

何も考えていない

伝えることがない

ということでもある

何を教えるのかこれはとても大事な問題で

これだ!と思うコーチの勘は正しいことも多い

でも伝え方が悪くては相手に理解されない

それを無理に理解させようとすることが

教え過ぎに繋がる

ひとつは選手の質問には答える準備をする

そういう姿勢

そのためにはたくさん知識を蓄える

これはいつも観察して、考えて

伝えるべきことは何かを考えることから始まる

そして確信がある程度のレベルであれば

ちゃんと言葉に変えて伝えること

相手に反論される

自分よりも技術レベルが高い相手であっても

ちゃんと説明できるのか

よく考えて自分なりの答えを導き出すこと

相手に自分の強制力が効く場合だと

そのあたりが適当になってしまうことは多い

言葉の不明確さや足りない知識が明確になる

それを整理して、相手が理解できる言葉に変え

そして相手の反応をちゃんと見る

そういうコーチングが正しい

・信じてもらうために信頼を得る

まったく効果のない薬を投与しても

それを効果があるものだと

「強く信じる」と

実際の効果が現れる

それはスポーツの世界であり得ること

思い込みの効果、自己暗示

自分はできると強く思い込むことで

今までの能力を大きく上回る能力が発揮する

思い込みの力だけで

火事場の馬鹿力のように

思いもかけない力が発揮されることがあるので

その力を引き出すために

信心の力が必要

それはコーチに対する信頼によって

引き出されることもあるので

それを導くために強い信頼関係を築くことが大切

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