テニスで「感覚」を高めることが大事
という言葉がたくさん出てきますが
感覚とは
「目・耳・鼻などでとらえられた外部の刺激が
脳の中枢に達して起こる意識の現象」のこと
五感と言われたりしますが
私の言う「感覚」はちょっと違って
空間認知能力や時間感覚
先の展開を読む感覚のこと
これはスポーツ特に球技などの
パフォーマンスを高める上で
とても大事な能力で
相手の打ったボールを適切に打ち返すために
ボールを打つタイミングを計り
ボールとの距離や相手との距離を認知する
その能力が高ければ
もちろん、パフォーマンスは高くなる
この能力を高めることが大事だが
そのために練習ではできるだけ
たくさんボールを打つことが大切
そしてテニスをできるだけ早く始めることが
何より大切である
なぜならこの能力を高めるには
早い時期に適切な刺激が必要です
人の脳は10歳ぐらいで
ほぼ成人と同じぐらいに発達し
10歳から12歳ぐらいは
神経系の発達が著しい
だからこの時期を「ゴールデンエイジ」と言う
その時に適切な刺激があるかどうかで
その後のパフォーマンスは大きく変わる
適切な刺激ということで
小さい頃に多くの経験をさせることが大事
と言われるが
スポーツにはそれぞれ特異性があって
他のスポーツや運動の刺激が
そのままテニスの微妙な技術の
向上に役立つかどうかは
はっきりとはわかりません
であるならば
小さい頃からテニスを始めた方が
テニスというスポーツそのものが
適切な刺激になり得るということ
そうした刺激を何度も何度も繰り返すうちに
「感覚」は研ぎ澄まされ、
五感を超える、理屈では説明できない
「第六感」も働くようになるのかなと
その「第六感」が
パフォーマンスを大きく左右する
いいショットを打てるだけでは
勝てない
大会を勝ち上がっている選手ほど
相手には見えていないものを
感じ取れている
・たくさんボールを打つ
できるだけコートでボールを打つことを
優先させたいので
ウォーミングアップはあまり重視していない
トッププロであっても
アップをきちんとやらない選手は多い
アップより大切なのものがあるんじゃないか
そう考えます。
限られた時間の中であるならば
たくさんボールを打つことが大切
ウォーミングアップを軽視する訳ではないが
ただ、それを本格的にやるとなると
それなりに時間がかかる
実際のレッスンでは時間が少ないこともあって
どこのクラブでも十分にやれているとは言えない
そうではないクラブもあると思いますが
多くの場合は不十分
であるならば、それに多くの時間をかけず
練習への取り組みを早めに開始し
たくさんボールを打つほうが効率的
時間が十分にあるのであればいいが
練習が始まってから
みんなでストレッチなんていう
ウォーミングアップのカリキュラムは
無駄に時間を使う
ですが、いきなりの練習では
身体的な準備が不足していることが多いので
練習前に軽いトレーニングをしたり
ミニゲームをしています
練習前に、身体の負荷を高め、心拍数を上げて、
短時間で効率的に身体の準備をする
具体的には、シャトルランをしたり
動きの伴うボールを使ったミニゲーム
「イギリス」といわれる4人同時対戦のゲーム
一度に多くの子ども達が
トレーニングをすることができるということ
テニスのフットワーク・技術の習得に役立つ
短時間で効率的に心拍数を上げることができる
効果的なトレーニングであるを考えて
取り入れています。
大切なことは、限られた時間、短い時間で
より効率的に身体的な機能を向上させる方法を
選択するということ
・お互いの感覚のズレ
指導に関する考え方を書いてきましたが
選手の「感覚」を高めることを大切
その考えを持って指導していくと
「コーチング」に変化がある
「コーチング」が活きるのは
その「コーチング」を受ける側の意識によって
大きく変わることが分かっているから
選手がミスをするたびに
あれやこれや「コーチング」するが
これは逆効果なことも多い
熱心に教えているという印象を持たれるので
コーチとして優秀なのかなと見えるが
それが受け取る側に響いているのかというと
響いていないことも多い
なぜなら、アドバイスされることが
自分の感覚と合っていないことが多いから
「自分ではやっている」つもりが
外から見るとまったく違うフォーム
ということは、「自分ではやっている」のに
それを指摘され続けることで
「なんで?」となることも多い
なので、まずはじっくりと見る、その上で
今の問題点をどう捉えているのか
それをちゃんと理解してるかどうか
混乱しているかどうかをよく判断し
その「感覚」をどうすれば改善できるか
深く考えたうえで「コーチング」が必要
それは指摘するだけではないとうこと
アドバイスしたことが、何かのきっかけになり
それが向上につながっていく、それが理想
しかし、そういう機会は思っているほど多くない
自分もジュニア時代に信頼していた
コーチがいるが
その当時に何を教わったかと聞かれても
あまり記憶にない
だからこそ
アドバイスしたことがきっかけとなるように
自分自身がちゃんと
研鑽していかなくてはならないと思います。
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