記憶の限界

試合後に感想を聞くと

「なんとなく」

「なんか微妙」

「よくわかんない」

などの感想を述べる選手がいる。

なぜ、このようなあいまいな言葉になるか?

報告することが面倒くさいという場合もあるし、

コーチとの信頼関係がなくて、

話をすることに消極的という場合もある

負けて落ち込んでいる時に

いろいろと話すのはつらいことかもしれない。

しかしこのような時に、

試合後のコメントを聞き

時間をかけて話し合いが必要

この時間は、自分の意見を伝える場ではない。

この場で技術的な問題点を数多く指摘しても

あまり効果はない。

自分の弱さを認め、

それを克服するために自分の課題を整理し、

強くなるためのヒントを探るための時間。

しっかりと整理することで、

次の戦いに向けて自分の気持ちを奮い立たせる

それを繰り返すことで強い選手に必要な

メンタリティーを獲得していく

だからこそ、きちんと報告をしてほしいと思う。

何かを経験した後に、

何もコメントすることがなかったり、

まともなコメントをすることができない

これはその経験自体の質に繋がる

もし、真剣に勝負を挑んだ試合であれば、

勝ち負けに関わらずなにかしら

感じるものがあるはずであり、

それを素直にきちんと話すことが大切

しかし、ひとりで戦っている選手も多いだろう。

そういう選手は、ノートに自分の気持ちや

分析した内容を記録するのもよい方法。

しかし、書くには文章力などの適性もある、

試合後の報告に時間を取ることができるのなら、

話すことがとても良いトレーニングになる。

実際に話を聞いていると、

その子供の思考や感性を感じ取ることができる、

文章からそれを読み取ることは難しい。

よく話を聞き、それを記憶するのが

コーチの役目だと考える。

大切なことは、何度も確認をすることだ。

そうすることで子供の感性が磨かれると信じる。

・分析する

「ゲーム感覚を磨く」

育成クラスの子供たちは、

技術はだんだんと向上していますが、

ゲームで「判断力」や「集中力」

に欠けることが多い。

「ゲーム分析」

マッチ練習をする時に試合中にも声掛けをして、

分析をしながらゲームをする。

単なる遊びに終わらず、集中力を持続し、

何かしらの「気づき」があることを期待します。

どれくらいの効果があったのかは

分かりませんが、

駆け引きが出てきたように感じます。

選手らしくなってきたということですね。

これが成長の「源」になります。

それをこれからもどう伸ばしていくのか、

それは、

自分がどれくらい強くなりたいのか、

どれくらいテニスが好きになれるのか

にかかっていますね。

それをうまくサポートして伸ばしてあげたい。

・目的を見失う

本当に「自分のもの」にしているのか、

というとそうではありません。

普段の会話で、

「コーチが話した内容はどういうこと?」

と聞いてみると、答えはあいまいです。

ちゃんと「記憶」していない、ということです。

学校の授業みたいなもので、

話を聞くことが目的みたいになっている。

でも、記憶できる子は、

そこから大切なことだけを

きちんと「記憶」します。

そして、新しい知識を得る時には、

記憶にあるものと関連づけながら、

効率的に記憶して知識を深めます

テニスでも同じですね。

ちゃんと「記憶」しているからこそ、

色々な解決策を考えつきます。

不安な状況になっても、

過去の経験が「記憶」されていれば、

不安は小さくなります。

初めて入るお化け屋敷は不安や恐怖がいっぱい

何度か経験すると、予測も準備もできるので、

不安や恐怖は小さくなります。

それと同じようなものですが、

前に入った時の記憶がなかったら、

毎回同じような不安や恐怖が襲いますね。

だから、子どもたちは、

「記録」ではなく、

「記憶」の重要性を説きます。

自分が大切だと感じたこと、

「こうするんだ!」という強い決意、

何をすれば強くなるのかという

自分なりのアイディア、

心に残ったアドバイスなどを、

ちゃんと「記憶」することです。

どうしても忘れたくないことを、

強く心に留めるために、より深く「記憶」する

そうやって「強さ」を身につけていきますが、

多くの子どもたちはそういう応用が苦手です。

でも、根気強く向き合って

強く心に「記憶」されるように

サポートしていこう思います。

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