【ジュニアテニス育成】自分で成長できる人間に育てる

北海道から全国へ挑戦する選手を育てる – テニスコーチが語るジュニア育成の真実

テニスコーチとして、これまで多くのジュニア選手と向き合ってきました。彼らの成長を見守る中で、一つの確信を得ました。それは、単に技術を教えるだけでは、本当に強い選手は育たないということです。

今回は、北海道という厳しい環境でテニス指導に携わる中で培った、私なりのジュニア育成論をお話しします。

目次

私が目指す指導の本質

与えるだけでは終わらない指導を

多くのコーチが陥りがちなのは、「知識を与えること」が指導だと思ってしまうことです。しかし、私が目指しているのは違います。

与えるだけではなく、導いて気づかせる。成長させると同時に、自分で成長できる人間に育てる。

これが私の指導論の核心です。

ジュニア育成の現実的な課題

理想を語るのは簡単ですが、現実はそう単純ではありません。スクールのコーチとして指導する場合、多くの選手が中学・高校卒業のタイミングでスクールを卒業していきます。

その年齢で、テニス選手として、そして人間として本当に自立できている子は正直少ないのが現状です。

進学して環境が変わると、周りの人から影響を受けて良くも悪くも振り回されてしまう。そんな迷いや悩みにぶつかった時に、スクールでの経験を活かして乗り越えてほしい。これが私の願いです。

コーチとしての責任と向き合う

長くスクールに通っている子供たちにとって、コーチは親の次に長い時間を過ごす大人です。子供たちの成長を長期間見守れることは、大きなやりがいと同時に重い責任を伴います。

子供は身近にいる大人を見て成長し、その影響を受けます。だからこそ、自分の立ち振る舞いが子供たちに良い影響を与えられるよう、日々意識して向き合っています。

北海道テニス界の現状と課題

厳しい現実を受け入れる

北海道のテニス界は、全国的に見ても弱小地域です。全国大会に出場しても全員が即敗退というわけではありませんが、好成績を収めるジュニアは全年齢合わせて1人か2人程度。関東・関西に比べると競技人口も少なく、全国大会に出るハードルも大きく違います。

12歳・14歳で全国上位に入った選手は、高校進学・大学進学で本州に行ってチャレンジする。これが既定路線となっています。

限られた条件の中で何ができるか

この流れ自体は悪いとは思いません。しかし、北海道からもっとコンスタントに全国レベルで戦える選手を輩出できないかと考えた時、私たちコーチに何ができるでしょうか?

練習量は冬のことを考えても本州には敵いません。競技人口・全体レベルの底上げも、何十年かかって取り組んでも実現可能かは不明。少子化が進む現代ではほぼ不可能でしょう。

指導者として取り組むべきこと

そう考えた時に、テニスコーチができることは明確になります。

強くなる選手の育て方、強くなるための導き方を極めていく。

数年に1度現れるかもしれない逸材を待つのではなく、天才を作り上げていく指導が必要です。

戦略的な選手育成システム

個別マネジメントの重要性

選手をどうマネジメントしていくのか。人間相手なので完全攻略マニュアルはできませんが、ある程度は指導をマニュアル化して、選手の成長段階・目指す目標によってしっかりとカリキュラムを組んであげることが重要です。

行き当たりばったりの練習では、あまりに運による要素が強すぎます。

長期的視点での指導

選手一人一人と向き合って、将来を見据えて指導する。指導者として当たり前のようで労力のかかることが、現在の指導現場では足りていないように感じています。

伝える技術と理解させる技術

一方通行の指導から脱却する

ブログを書く上で自分の考えを文字にしていくと、「見てくれた人に自分の考えや挑戦していることを理解してもらえるだろうか?分かりづらくなっていないか?」と不安になり、何度も読み返しては修正を繰り返します。

この「伝える」と「理解してもらう」ということを両立できるかどうかが、指導者としての差になると考えています。

現場でよく見る問題

テニスレッスンでも、コーチ側が一方通行で自分の知識をアウトプットするけれど、受け手側のインプットには全然繋がっていないケースがとても多いのが現状です。

これだと人によって理解度の差が出てしまい、成長速度が選手依存になってしまいます。結果的に、元々伸びる素質を持っている子しか強くできないという状況に陥ります。

真の指導力とは

もちろん、伝える知識がなければ何も伝えることはできません。自分の知識を増やすことは大事なことです。

しかし、ジュニア育成において指導者に求められるのは、どう理解させるのかということです。

具体的には:

  • テニスに対するモチベーションアップを図る
  • 上達志向へ導く
  • そのために必要な行動を習慣づけてあげる能力

ネットでの情報収集が容易になった今、求めれば誰でも色々な知識を学べます。他の指導者との違いをつけるのは、こういった選手の導き方の部分なのです。

最後に – 共に学び続ける姿勢

私もまだまだ勉強中で、このブログを通して「伝えるとは?」「理解してもらうには?」を学んでいく段階です。

拙い内容の文章にはなりますが、自分がジュニア育成で行っている取り組みや工夫、気づきなど、皆様の参考になるような投稿をしていきます。

北海道という厳しい環境の中で、一人でも多くの選手が全国で戦える力を身につけられるよう、指導者として日々精進してまいります。

温かい目で見守っていただければ幸いです。


このブログでは、テニスコーチの視点からジュニア育成について継続的に発信していきます。選手の成長、指導の工夫、そして私自身の学びを共有し、多くの指導者や保護者の方々の参考になれば嬉しく思います。

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